Knowledge for Well-being

教員一覧

森田 理仁

助教

森田 理仁 (もりた まさひと)

担当科目

  • 「人間行動の仕組みとこころ」
  • 「データ解析による心身の理解:基礎 / 実践(入門・発展)」
  • 「人類の進化」
  • 「ヒューマン:いのちと健康の関係」
  • 「ヒューマン:未来社会の幸福」
  • 「総合演習:人間総合科学の理解 / 探究(ともにI・II)」
  • 「こころとからだのデータサイエンス探究:ベーシック / ステップ(ともにαを含む)」
  • 「ヘルスデータ計測ベーシック」
  • 「サイエンスコミュニケーション」

メッセージ

 専門は人間行動学、生物人類学、進化生態学と呼ばれる分野です。ヒト(人間)の行動・生態・心理ついて進化の視点から研究しており、主なテーマは「少子化を軸とした恋愛・結婚・出生・子育て」と「コミュニケーション」の二つです。
 生物学的にヒトは他の動物とどのように違うのか? もし本質的に違っているとすれば、その違いをもたらす要因は何なのか? ヒトとは何か? そして、人間とは何か? 人類の進化史を軸に生物学的基盤と文化・社会・環境的特徴の両面から、このような壮大な問いに皆様方と一緒に少しずつでも迫ることができればと考えています。講義や演習、研究活動にてご一緒できますのを楽しみにしております。

教育に対する考え・学生さんに期待すること

 大学教員の教育面での責務は、専門分野の教育を通して担当するご縁があった学生一人一人の人生をさらに少しでも豊かにすることであると考えています。各学生の潜在的な能力を見出し、そして高めていくことに力を注ぎます。本学の通信制では、学生の方々のバックグラウンドや履修形態といった点で多様性に富みますが、上記の理念はどのような教育場面においても共通していると考えています。
 具体的な教育目標としては、現代社会が抱える諸課題を正確に把握し、それらの解決に向けて科学的知見に基づいた提言を実践的に行うことができる人材の育成を目指します。加えて、各課題の背景を多面的に理解することにも重きを置き、高い専門性と広い視野の双方の獲得を促します。指導全般を通して、柔軟な発想力、論理的な思考力・読解力・作文力、高いプレゼンテーション能力の養成も図ります。
 学生の皆様は是非、教員を最大限「活用」して大学・大学院生活を充実させてください。

教育方法に関して大切にしていること

 各学生の自主性や問題解決能力を育むことを重視し、親身でありつつも敢えて「手取り足取り」にはなり過ぎないように意識しています。
 教員と学生間の双方向でのコミュニケーションや議論も多く取り入れ、学生の方々が能動的に学修しやすい環境を丁寧に整えることを目指しています。

学生さんからの評価に対して

 講義での話し方がうまくおもしろい、視野が広がった、研究指導が建設的、といった評価を受けています。今後もいただいたご意見を真摯に受け止め、改善や向上に取り組む所存です。
 担任を務める学生の方々からは、質問や相談への対応が丁寧で迅速、心強い、といった内容のお声もいただいています。

その他

趣味:散歩、掃除、サッカー観戦、音楽鑑賞
研究の専門分野:人間行動学、生物人類学、進化生態学
抱負:学生の皆様方の学修、そして本学の教育・研究活動全般に貢献できるように、献身的に努めてまいります。

ティーチングポートフォリオ

主な経歴

  • 日本学術振興会 - 特別研究員DC1
  • 京都大学 大学院医学研究科 子どもの健康と環境に関する全国調査「エコチル調査」京都ユニットセンター - 研究員
  • 東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 進化人類学研究室 - 特任研究員

学歴

大阪市立大学 理学部 生物学科 卒業 - 学士(理学)
総合研究大学院大学 先導科学研究科 生命共生体進化学専攻(5年一貫制博士課程)修了 - 博士(理学)

論文・学会発表・著書・メディア

【論文】

Morita, M., Nishikawa, Y. & Tokumasu, Y. (2024). Human musical capacity and products should have been induced by the hominin-specific combination of several biosocial features: a three-phase scheme on socio-ecological, cognitive, and cultural evolution. Evolutionary Anthropology, e22031.

Morita, M., Saito, A., Nozaki, M. & Ihara, Y. (2021). Childcare support and child social development in Japan: investigating the mediating role of parental psychological condition and parenting style. Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences, 376(1827): 20200025.

Morita, M. (2019). Behaviours of dyads sitting outside in New York’s Times Square: exploratory observation using webcam videos. Journal of Human Ergology, 48(2): 69-81.

Morita, M. (2019). Human behavioral ecology. In: Shackelford, T. K. & Weekes-Shackelford V. A. (eds.) Encyclopedia of Evolutionary Psychological Science, 4 pp.

Morita, M. (2018). Demographic studies enhance the understanding of evolutionarily (mal)adaptive behaviors and phenomena in humans: a review on fertility decline and an integrated model. Population Ecology, 60(1-2): 143-154.

Morita, M., Go, T., Hirabayashi, K., Heike, T. & Japan Environment and Children’s Study (JECS) Group (2017). Parental condition and infant sex at birth in the Japan Environment and Children’s Study: a test of the Trivers-Willard hypothesis. Letters on Evolutionary Behavioral Science, 8(2): 40-44.

森田理仁 (2017). 進化生物学から見た子ども学研究:学際研究に向けて. チャイルド・サイエンス, 13: 33-36.

森田理仁 (2016). ヒトの行動に関する進化生物学的研究と社会の関係:社会生物学論争を踏まえて. 日本生態学会誌, 66(3): 549-560.

Morita, M., Ohtsuki, H. & Hiraiwa-Hasegawa, M. (2016). Does sexual conflict between mother and father lead to fertility decline? A questionnaire survey in a modern developed society. Human Nature, 27(2): 201-219.

Morita, M., Ohtsuki, H. & Hiraiwa-Hasegawa, M. (2016). A panel data analysis of the probability of childbirth in a Japanese sample: new evidence of the two-child norm. American Journal of Human Biology, 28(2): 220-225.

【著書】

  • 森田理仁 (2025 出版予定). ヒトの行動の進化. In: 酒井麻衣 他 (編)『哺乳類学の百科事典』, 丸善出版.
  • 森田理仁 (2021). 育てる. In: 小田亮・橋彌和秀・大坪庸介・平石界 (編)『進化でわかる人間行動の事典』(pp. 152-157), 朝倉書店.

所属学会

日本人間行動進化学会、日本動物行動学会、日本人類学会、日本心身健康科学会

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