初年次教育
本学では、「建学の精神」の理解を通して、その精神に記された「自立」と「共生」の意味、本学の教育の特色など全学を通じて行なっている。
その中核を成すのが、初年次に開講され特色となっている「心身健康科学概論」である。その中で、特に学長が最終あるいは最初の時間(コマ)を担当し、本学が体系化を進める学問領域「心身健康科学」の特徴と普遍性が講義される。その中で、本学の行なっている生涯教育、ライセンス教育に共通する「Knowledge for Well-being」(よりよく生きるための知恵)の獲得や、学園の教育理念である「人々の健康と幸福に寄与する人材」の具現化の基礎としての、「自立」と「共生」についてが述べられる。
また大学の個性と特色は、人間総合科学大学創設者である久住眞理の著書である「新時代の“学び“考」の中に明示されている。本書を、全入学者に配布し、さらに入学時、入職時のオリエンテーション、上記「心身健康科学概論」でも活用し、本学の建学の意味と価値について、初年次教育の中で浸透をはかり、本学へのアイデンティティの涵養に役立てている。
人間科学部 心身健康科学科
心身健康科学科では、必修科目として「大学入門ゼミ」(スクーリング履修)を設置し、初年次教育に充てている。本科目においては、入学者に対して、建学の精神や教育理念をはじめとし、教育課程の体系、科目履修の流れや方法、学修システムの活用方法など、本学での学修に必要な情報を提供することを通し、卒業までの計画的で自律的な学修を可能にするための動機づけを行っている。
人間科学部
スタディスキルやコミュニケーション力など、大学で学ぶ思考・方法を身につけ、それまでの受動的な学修から能動的・主体的な学修への転換を図るために全学科で基礎力養成のための初年次教育を行なっている。
健康栄養学科ではグループ学習能力やプレゼンテーション・レポート作成能力、情報収集能力から挨拶やマナーといったコミュニケーションの基礎などを「コミュニケーション演習」の中で養成する。また高校時代に未履修である場合が多い、「基礎化学」「基礎生物学」といった管理栄養士となるために必要となる基本的な科学的知識を修得する科目や、他者を援助する職業につく準備としての「こころの科学」、食品の機能や成分の基礎を学ぶ「食品学総論」など充実している。
また通学制の全新入生を対象として入学時に実施するフレッシュマンキャンプ(1泊2日)や、1年生を対象として実施するスポーツ大会は、健康栄養学科と保健医療学部の合同行事として実施している。学生間および教員との交流プログラムの中で「大学生活の過ごし方」や「ストレスの対処法」などの生活面から、「就職に向けての基礎知識」や「保健医療人の仕事」についてなどの教育も行っている。
保健医療学部
看護学科、リハビリテーション学科では、学科合同での「コミュニケーション演習」において 日常生活、学生生活、社会生活で求められる効果的な対人コミュニケーションについての基本能力を修得する。その中で、グループでの意見交換、大勢を前にしたスピーチなど様々な状況下でのコミュニケーション力や、協働作業を通しての対人スキルなど大学生としての学びに必要なリテラシーを身に着けていく。特に他学科との演習を通して、積極的なコミュニケーション力を養成することは医療職の連携においての基礎ともなる。
また「職業とキャリア形成」では、看護師、保健師、理学療法士、義肢装具士としての社会的な意味と職業について、先人の体験から学ぶことを目的とし、それぞれの臨床家をゲストスピーカーとして招き、職業についての自己目標、ライセンス取得に向けての学生生活の過ごし方、学修課題と課題解決に必要なスタディスキルを身につける。
また入学時には、フレッシュマンキャンプ(1泊2日)や、1年生を対象として実施するスポーツ大会が実施され、学生・教員との交流の中での初年次教育も行われる。